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天使ママのお部屋

体外受精、双子妊娠、22週流産、癒着胎盤を乗り越えてベビ待ち中のナースのブログ

海賊と呼ばれた男とは一味違う百田尚樹作品おススメ3選

こんばんは。天使ママのお部屋へようこそ。

今日は、百田尚樹さんの小説をいくつかお勧めしたいと思います。

百田尚樹さんと言えば、言わずと知れた名作「永遠のゼロ」「海賊と呼ばれた男」が有名ですが今日はあえてこの二つを除いたほかの作品の中で私が個人的にお勧めしたい作品をご紹介していきたいと思います。

 

この2作は昭和の男の生きざまみたいなのがメインになっていたように思いますが、この方はそれだけじゃない、恋愛ものやサスペンスやいろんなジャンルの事を書いています。

 

今回はその中でも特に上に挙げたような有名な作品たちと違うテイストだなと思う3作品のご紹介です。

はっきり言って、長いです。すいません。

 

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 モンスター

2010年幻冬舎から出版された作品です。2年後の2012年文庫になったこの作品を読みました。永遠のゼロの次に読んだ作品です。

永遠のゼロからのこれはなかなか衝撃的でした。

 

あらすじ

とある田舎の町でレストランを経営する絶世の美女。彼女の完璧すぎる「美」は完璧に作られた整形美人。彼女は昔人々が思わず目をそむけたくなるほど醜い顔をしていた。家族からも見放された「モンスター」と呼ばれていた彼女は人生をかけて完璧な美を手に入れた。そんな彼女が今、望んでいることとは・・・

ジャンルは恋愛小説になるのかな。でも恋愛と言うより愛の呪いのようなお話だから普通の恋愛小説でもない。サスペンス的な要素もあり、人間の怖さという意味ではホラーともいえるくらいの怖さはある。恋愛ミステリーホラー作品です。

 

この作品の魅力

完璧なまでの女性の心理描写

この作品で描かれているのは女性の美への執着。美しさとはいったい何なのか。自分があまりにも美とは対極にいたからこそ美への執着心がものすごく、それはもう執念となって人生のすべてをかけて美を手に入れようとする、美にとらわれてしまった女性の物語。

単なる女性の心理描写ではなく、普段決して人には見せないであろう女性の隠している本音の心理を描き出している気がします。それを男性である百田さんが描いているのが驚き。しかも永遠のゼロではあんなに男臭い話だったにも関わらず、完璧な女性目線で書いているこの作品は衝撃的でした。

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決して飽きることのない話の展開

話の進め方も完璧な整形を施している今と今の顔を手に入れるまでの物語が交互に進んでいく形式で完璧な美を手に入れた彼女が今何を求めているのかとなぜ彼女がこうなったのかが気になってどんどん読み進めてしまいます。

文庫で494ページとかなり読み応えのある分厚い本ではありますがあっという間に読み切ってしまいます。読みやすさで言えば永遠のゼロや海賊と呼ばれた男より断然いける!

 

リアルな美容整形の描写

他の百田さんの作品にも共通することではありますが知識量が半端ないです。この話では心理学と美容整形に関する専門的な話が出てきます。

どの部分をどのように整形してとかっていう技術的なことから人の錯覚や美人の定義となる黄金比の話まで。こうした内容を盛り込むことでよりこの物語にリアル感が出てきます。そうすると全体的な説得力が増し、心理描写による心の醜悪な部分も際立ってこの話の怖さが倍増されるのです。よくここまで取材したなと感心してしまいます。

 

 

夢を売る男

こちらは2013年に出版されたある意味問題作。小説を書いているのに小説家を少しバカにしたような、出版業界の闇みたいなのを描いている作品です。

 

あらすじ

新興出版社に勤める編集長牛河原。彼は「いつかは本を出したい」と夢に見る人たちに夢を売ることを生業にしている敏腕編集長だ。本の出版を夢見る人々の夢を実現する手伝いをする。

一見とてもいいことのようだけれど「現代では夢を見るには金がいるんだ」と語る牛河原の出版ビジネスのからくりとは。言葉巧みな牛河原の手にかかれば今まで小説を書いたこともないフリーターもその気になって小説を書いてしまう。売れる小説家とそうでない小説家。いい本とはどういうものなのか。出版業界にある闇とは。

 

この作品の魅力

愉快、痛快、小説家に物申す!

まずこの作品は痛快なまでに出版業界を批判しています。軽妙に、ユーモラスに。例えば作品の中で主人公の牛河原はこんなことを言っています。

 

「小説誌がなくなったら食べていけない作家なんて、とっとと廃業すればいいんだ。誰も読んでいない小説を書いて、毎月原稿料をもらうなんて、お恵みをもらっているコジキと同じじゃないか。」

 

 

自分も今小説を書いている身でありながら同業者を痛烈に批判。こういうところは本来の百田さんらしさが出ているのではないでしょうか。いいものはいい、良くないものは良くない。確固たる意見をよくツイッターでも発信していましたから。

 

ブログを書く私もドキッとさせられる自己顕示欲

この本の中に書かれていたことですが、インターネットのブログに使われている言語で最も多いのは日本語なんだそうです。世界は広いのにこんな島国の少数民族しか使わない言語が堂々の1位。それだけ日本人は書くことの喜びを実感しているのでしょう。

私もそのうちの一人。ブログを書く人はみんな誰かに何かを伝えたいという欲求を持っています。でも本を出版するのは難易度が高いからみんなブログを書くんです。

ブログも本を出版したい人も誰かに自分を認めてもらいたいという点においては同じという事です。主人公の牛河原はその認められたい欲求を上手にくすぐってくるんですねぇ。もし実在したら私も乗せられちゃいそう。

 

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小説を取り巻く現状

今の時代、テレビがあって、映画があって、ゲームにインターネットに充実したコンテンツが溢れています。その中で字しかない小説を誰が読むのか。そんなようなことをこの本の中で言っていました。なるほど、確かに。

読むとしても漫画や雑誌やハウツー本やビジネス本が大半で小説を読む人っていうのは減ってきているようです。なので電子書籍化したりするなどなんとか時代の波に乗っていこうという出版業界の頑張りもあるようです。

しかし本を出したい人は減りません。自分は本を読まないのに本を出したいと思う。本を読むことに価値はないと思うのに、本を出すことには価値を見出しているなんてなんだか矛盾しているような。でも本を出したいとも思われなくなった時が本当の出版業界の終わりかもしれません。

 

 

風の中のマリア

2009年に出版された小説です。百田さんはついに男でも女でもないものを主人公にしました。この物語の主人公マリアは「ハチ」です。オオスズメバチというハチの中でも最強のハチです。しかし!この作品もただものではありません。

 

あらすじ

成虫になってからの寿命は30日と言われるオオスズメバチ。女王アストリッドが治める帝国の働き蜂、ワーカーとして生まれたマリア。彼女の使命は妹たちのために狩りをすること。偉大なる母アストリッドと帝国のため今日もマリアは森の中を風のごとく飛び回る。しかし、なぜ自分は他の虫と違ってみずから子供を産んだりしないのか。ある日出会ったオススズメバチから告げられた自らの宿命。そして永遠に続くと思っていた帝国に影が・・・。

 

この作品の魅力

ファンタジーなのに学術的

ハチを擬人化している時点でもうこれはファンタジーなんですけど、ものすごくハチに関して知識を得たうえで書いているようで本来のハチの生態を忠実に再現しながら物語を書いています。

例えば、オオスズメバチは幼虫の時は肉食で成虫になると固形物が食べられない体に変化するとか、なぜハチは女王一人が子供を産んで他のハチは産まないのかということもこの小説の中で解説しています。若きワーカーが先輩ワーカーになぜ自分たちは子供を産まないの?という質問に対して遺伝子レベルでハチが解説するというなんともまぁすごい・・・。

この本を読むと知らないうちになんだかハチマニアみたいな知識が身に付きます(笑)

 

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擬人化された虫たちの個性豊かなキャラクター

この物語にはハチ以外にも多くの虫が登場します。

チャミノガの蓑虫はマリアに言います。

虫たちは交尾と産卵のためだけに生きているのに、お前たちは奇妙な虫だと。自分で子供を産まずせっせと妹たちの世話をするだけの虫なんて奇妙だと。

大カマキリはこんなことを言います。

お前たちは成虫になるのに何の苦労もなく世話をしてくれる仲間がいるけど自分たちは違う。生まれたときから他の生き物に命を狙われながら生き残った者だけが成虫になれるんだと。

オンブバッタの夫婦は最後まで愛を貫き通します。

先にやられたオスはメスに逃げろと言いますがメスは逃げず、オスとともにマリアの手にかかることを望んで一緒に死にます。戦いしか知らない冷酷なメスとマリアに最期に言って息絶えます。

こうしたほかの虫との関わりでマリアは自然のいろんなことを学んでいきます。それぞれの虫の現実的な特徴を忠実に再現しながらもそこに物語を付けているんです。

 

人間の物語とは一味違うストーリー

これが人間の話ならこうはならないだろうなという展開が待っています。虫の話だからこそこうなるのよねみたいな。

例えば、どうしても幼虫の餌となる虫が取れなかったらどうするか。一番幼い妹を犠牲にするとかね。人間なら絶対にないこの選択肢。でもハチの世界だからあり得ちゃう。

そうなってくるとこの話の結末ってどうなっちゃうのってちょっと予想が出来なくなってくるんですよね。人間のようなハッピーエンドでも終わらないだろうし、子供向けのファンタジーみたいにみんないでいつまでも幸せに暮らしましたとさとかでもないだろうし。予測不能なストーリー展開がまた魅力です。

 

いかがでしたか?興味が沸く一冊がありましたでしょうか。

本当は他にもお勧めしたい本はいっぱいあるのですが、今日はあえて、永遠のゼロや海賊と呼ばれた男とは全く違うなと思う本という基準で3つ選んでみました。

今後またそのうち他の本もご紹介していきます。

今日は長い記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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